営業部 FC・店舗開発課
井原 義人
Ihara Yoshito
同志社大学 社会学部卒業。学生時代から長期インターンシップ生として参画。
在学期間中に店舗開発責任者となり、現在に至るまで約300店舗の出店に携わる。
入社1年目からFC加盟開発担当を担い、 現在はFC・店舗開発課リーダーとしてチームを指揮する。

日本でのトランクルーム需要は先進国にはまだまだ及ばないものの、徐々に認知度も高まっており、生活を便利にするサービスとして年々市場拡大されていくことが予想されています。

さらに、トランクルームは所有している土地や物件の活用方法のひとつとして、投資を検討する方が多い市場でもあるといえるでしょう。

しかし、そもそも土地を所有していないとトランクルーム投資を始めることはできないのでしょうか?

今回の記事では、トランクルーム投資を土地なしで始める場合どうすれば良いのか、土地なしの場合の業者選定方法、そのほかに必要な条件などを詳しく解説していきます。

土地なしの場合、土地や物件を賃借して出店する


所有している土地や物件の活用方法として選択する方が増えているトランクルームですが、土地を所有していない方でも投資を始めることができます。

土地や物件を所有していない方は、それらを賃借して出店することが基本となります。

フランチャイズ方式で運営を行う場合は、フランチャイズ本部から物件情報が提供されるため、その物件情報を元に出店に適しているかを判断して、物件の賃借を進めていきます。

土地なしでトランクルーム投資を始める場合業者選びも重要なポイント

トランクルーム投資を土地なしで始める場合、土地や物件を賃借することで土地を所有していない方でも投資を始めることが可能です。

そのため、物件賃借モデルに慣れているトランクルーム事業者を選ぶことが重要なポイントとなります。

物件賃借モデルを主軸にした事業者を選ぶと良い

多くのトランクルーム事業者では、すでに土地や物件を所有している方に対してトランクルームを提供するモデルを展開しています。

しかし、土地なしでもトランクルーム投資を始めることは可能なので、物件賃借モデルを主軸にしている事業者を選ぶと良いでしょう。

エリア出店数の多さも事業者を選ぶ重要なポイント

さらに、ほとんどの場合、集客などの運営に関わる重要な要素も一式委託することになるため、出店を考えているエリアにおいて店舗数の多い事業者を選ぶのがおすすめです。

物件数が多い事業者だと、自然とインターネットでの集客力が高まるため、その集客力を実際のトランクルームの集客に生かすことができます。

細かく管理を行ってくれる事業者を選ぶ

また、事業者を選ぶ際には、管理面についても必ずチェックするようにしましょう。

トランクルームを実際に出店・運営する際において、どこまで管理を行なってくれるのかを事前に確認しておかないと、いざ出店したとしても運営がままならない、手間隙がかかってしまう、などの問題が出てきてしまう可能性もあります。

そのため、運営における管理面でしっかりサポートをしてくれる事業者を選ぶようにすると良いでしょう。

土地なしでトランクルーム投資を始める場合、初期費用や一定の資金が必要

トランクルームは土地なしでも投資を始めることができますが、初期費用や運転資金などある程度の資金を準備することが必要です。

また、土地なしでトランクルームを始める場合、最初に物件を賃借することになるため、連帯保証人の設定を求められるケースもあります。

最近では保証会社の適用が標準化も進んでいるので、個人の与信を高めることも重要なポイントといえるでしょう。

屋外型と屋内型の開業までのステップや費用の違い

トランクルームの出店方法には、屋内型と屋外型がありますが、出店をするまでに必要なステップや設備が異なります。

屋外型の場合、開業費用が高額となる

屋外型とは、コンテナ型のトランクルームのことを指します。

このコンテナ型のトランクルームは、昨今不動産扱いとなっているため、

● 建築確認申請
● 基礎工事

などを行わなければいけません。

そのため、開業費用が高額となってしまいます。

開業費用は高額になるものの、屋外型のトランクルームの場合、敷地内に車で乗り入れて荷物を出し入れできるため、工具などの大きな荷物の収納に適しているというメリットもあります。

屋内型の場合、既設方式だと開業費用を抑えられる

屋内型のトランクルームは、ビルの中などに出店されているトランクルームのことを指します。

この屋内型は新築方式と既設方式の2種類に大きく分かれ、新築方式は屋外型トランクルームと同様に不動産扱いとなるため、開業費用が高額となります。

一方、既設方式では、すでにある空テナントに床・壁・天井の補修とパーテーション設置などの改装で済むため、開業費用を安く抑えることができるのです。

また、屋内型のトランクルームは、ビルの中などに出店できるため、セキュリティ面が充実していたり、照明があるため夜間でも快適に出し入れできたり、屋外型のトランクルームにはない魅力があります。

しかし、屋内型のトランクルームは屋外型と比べ、入口の扉や通路の関係上、大型荷物の収納には適していないというデメリットも考えられます。

トランクルーム投資を始める際に必要な設備等やランニングコストについて

トランクルーム投資を始める際には、出店方法によって初期設備投資やランニングコストがどのくらいかかるのかを十分に考えることも必要です。

屋内型のトランクルームの場合、内装の補修や照明などの設備投資が必要

屋内型のトランクルームでは、新築方式や既設方式のどちらの場合においても、

● 床・壁・天井の内装の補修

● 看板

● 照明の整備

● セキュリティの設置

● パーテーションの設置

などが必要になります。

そのほかにも、物件を所持していない場合、物件を賃借することになるため、賃借の際に発生する礼金や保証金などが必要となります。

屋外型のトランクルームの場合、基礎工事やコンテナ代金などが必要

屋外型のトランクルームでは、コンテナを設置するために基礎工事を行ったり、アスファルトなどで舗装する必要があります。

そのほか、コンテナを購入する代金や運搬費用、看板費用などもかかります。

また、賃借物件でトランクルーム投資を始める場合には、屋内型と同様に礼金や保証金なども必要です。

賃借料や電気代などのランニングコストも必要

屋内型でも屋外型どちらでも、トランクルーム投資を行うための物件や土地を所有していない場合、開業にあたり物件を賃借するため、毎月賃借料が発生します。

また、屋内型のトランクルーム投資を行う際には電気代や管理費などの支払いも最低限必要です。

さらに、トランクルーム事業者によってはセキュリティ費が追加されることも考えられるでしょう。

トランクルーム投資における屋内型・屋外型の利回りの違い

トランクルームの出店タイプ 実質利回り
屋内型 実質15%前後
屋外型 実質10%前後

 

トランクルーム投資を行う場合、屋内型と屋外型、どちらの出店タイプを選ぶかによっても利回りが異なります。

とくに、屋外型のトランクルームの場合、建築申請を行うなど不動産として出店する必要があるため、初期投資が高額になります。そのため利回りを圧迫してしまうことが考えられるのです。

また、昨今においては、物件を所有していないと屋外型コンテナトランクルームを出店することは、実質困難になってきています。そのため、屋外型のトランクルームはすでに土地を所有している方の相続税対策として商品化しつつあることを頭に入れておきましょう。